2023.01.31
FUJIと資本業務提携契約を締結 機械学習による部品の調達リスク予測から新規事業開発まで幅広い領域で共創を目指す
データサイエンスで企業と社会の課題を解決する株式会社DATAFLUCT(本社所在地:東京都渋谷区、代表取締役CEO:久米村 隼人、以下「DATAFLUCT」)は、株式会社FUJI(本社所在地:愛知県知立市、代表取締役会長兼社長:曽我 信之、以下「FUJI」)と資本業務提携契約を締結いたしました。
ファクトリーオートメーションの領域だけに留まらず、様々な新規事業開発の領域においても協業に取り組み、両社の知見を活用して新たな価値創出を目指します。
提携の背景と今後の展開
FUJIの手がける電子部品実装ロボットや工作機械は、自動車や家電製品などのモノづくりに必要不可欠な存在です。DXの加速によるデジタル製品の需要増やスマートフォンの高機能化、人件費高騰などを背景とした自動化需要の一層の拡大を受けて、同社の製品はあらゆる産業からニーズが高まっています。
また、FUJIはこれまでに培ってきたロボット技術を応用して社会課題の解決に貢献することを目指し新規事業開発にも積極的に取り組んでおり、移乗サポートロボット「Hug」、パブリックストッカシステム「Quist」の開発を行っています。
DATAFLUCTは「データを商いに」をビジョンに掲げ、埋もれていたデータから新たな価値を生み出すデータビジネスパートナーです。クライアントのデータ活用のビジョンを共に描き運用まで一気通貫で提供するフルスタック支援体制と、マルチモーダルデータ活用に強みをもち、企業のデータ基盤構築やデータ利活用を推進する「データプラットフォーム事業」と、社会課題に着目したAI・機械学習プロダクトの開発を行っています。
今回の資本業務提携は、FUJIが提供するスマートファクトリーソリューションやロボットソリューションをDATAFLUCTが強みを持つデータ活用技術でさらに進化させることで、サステナブルな社会の実現に貢献したいという両社の思いが一致して実現しました。今後はスマートファクトリー領域に留まらず、新規事業開発においても社会課題の抽出から共に取り組み、新しい価値の共創を目指します。
株式会社FUJI 取締役 執行役員 五十棲 丈二氏からのコメント
当社は電子部品実装ロボットや工作機械の開発・製造・販売を主力事業としており、モーション制御技術に留まらず、データ分野では画像解析や制御最適化等に関する技術を有しています。今回はDATAFLUCT社のPerswellで培われた高精度な需要予測の知見を活用し「調達リスクの予測」に取り組みましたが、引き続き様々な視点でのデータ活用を推進していきます。この度DATAFLUCT社と資本業務提携契約を締結し、同社とは共に課題抽出から取り組める関係性を構築することで、両社にとって更なるシナジー創出に繋がることを期待しています。
機械学習による部品の調達リスク予測の実証実験を実施
<背景 サプライチェーンリスクを予測し、それを回避して安定的な生産を維持したい>
世界的な半導体需要の高騰や感染症の流行、地政学的リスクなどのさまざまな背景から、製造業でもサプライチェーン上のリスクが高まっています。調達部品の欠品や納期遅延は、生産計画の乱れや過剰在庫につながります。他の製造業と同様、FUJIにおいても、安定的な生産のためにサプライヤーに発注した基板・部品の調達リスクを予測して、それを事前に回避したいというニーズがありました。
<製造業の部品調達における、機械学習活用の可能性を実証>
調達部品の欠品や納品遅延などの供給懸念の兆候を事前に把握できれば、他のサプライヤーから同一部品を調達するなど、日常的なオペレーションで円滑な生産を維持できます。しかし製造業における機械学習技術の活用は、異常検知や故障予知などのテーマで行われるのが一般的で、部品調達などのサプライチェーンマネジメント領域での機械学習の活用はまだ普及しているとは言えません。
本実証実験では、基板および部品の発注・納品実績などのデータから、部品単位での「欠品確率」を予測し、その後「納品リードタイム」「分納の発生の確率」を予測しました。当社のデータサイエンティストが複数種類のアルゴリズムを構築し、精度と解釈性の観点で評価を行った結果、ビジネス運用しても問題ないと判断できる性能に達しました。今後は、2023年春ごろの本番運用に向けて準備を進め、調達部署におけるサプライヤーからの基板や部品調達の効率化、安定した生産計画への貢献を目指します。
また、当社は需要予測分野において、天気予報データなどの外部データを活用して高い予測精度を実現する需要予測ソリューション「Perswell」を提供しています。本プロジェクトで得た知見を活用して「Perswell」の機能を強化し、調達分野における最適化、部品の欠品予測を提供するサービスとしても展開していきます。
参考情報「Perswell」について
「Perswell」サービスサイト: https://go.datafluct.com/perswell
「Perswell」は、社内にデータサイエンティストがいなくても、高精度の需要予測モデルを利用でき、作業工数の削減や、予測精度の改善によって欠品・余剰・在庫回転率および配送計画を改善できるサービスです。様々な外部データを活用できる最新の機械学習アルゴリズムを手法に採用することで、従来の「古典統計」では不可能だった外部要因を考慮した高精度の予測を実現しました。現在は卸売業を中心に、需要予測と外部データを活用した「廃棄・廉価販売の削減」「調達輸送の最適化」「配送計画および配送ルートの最適化」などに活用いただいています。
株式会社FUJIについて
株式会社FUJIは、電子部品実装ロボットおよび工作機械を開発、製造、販売するグローバル企業です。1959年の創業以来、深化を続けるロボティクスと自動化技術を礎に、来たるべき未来を見据えてイノベーションを起こし続け、ロボットカンパニーとして持続的な成長を目指しています。FUJIは、製造、介護、物流など、ロボティクスが期待される分野において、「人々の心豊かな暮らしのために」驚きと感動を与える商品・サービスをお届けすることで社会に新しい価値を創造し、人々の笑顔があふれるサステナブルで心豊かな社会の実現に貢献します。
本社所在地:愛知県知立市山町茶碓山19番地
代表者:代表取締役会長兼社長 曽我 信之
創業:1959年4月
電話番号:0566-81-2111(代表)
資本金:5,878百万円 ※2022年3月末現在
主要製品:電子部品実装ロボット、工作機械
Webサイト https://www.fuji.co.jp/
株式会社DATAFLUCTについて
株式会社DATAFLUCTは「データを商いに」をビジョンに掲げ、埋もれていたデータから新たな価値を生み出し、社会課題を解決するデータビジネスパートナーです。非構造化データをはじめ、データの形式にとらわれない「マルチモーダルデータ活用」に強みを持ち、データの収集・蓄積・加工・分析を一気通貫で実現します。
需要予測によるロスの削減、持続可能な都市計画、脱炭素に向けた行動変容など世界基準の課題に着目した自社サービスも展開し、誰もがデータを有効活用することで持続可能な意思決定をすることができる世界の実現を目指しています。2019年JAXAベンチャー※認定企業。
※ 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の知的財産・業務での知見を利用して事業を行う、JAXA職員が出資・設立したベンチャー企業。
<企業概要>
本社所在地:東京都渋谷区道玄坂一丁目19番9号 第一暁ビル6階
代表者:代表取締役CEO 久米村 隼人
設立:2019年1月29日
電話番号:03-6822-5590(代表)
資本金(5月末時点):13億4,712万円(資本準備金含む)
事業内容 :マルチモーダルデータ活用サービス(AI/機械学習/ビッグデータ解析)の提供、企業のDX支援
Webサイト:https://datafluct.com/
Twitter:https://twitter.com/datafluct
Facebook:https://www.facebook.com/datafluct/